お知らせmy iPS®プロジェクト施設 大阪・中之島の未来医療国際拠点に決定

2021.07.06
研究活動
表彰状

 公益財団法人京都大学 iPS細胞研究財団(所在地:京都市左京区)は、2024年春オープンを目指す「未来医療国際拠点」(完成予定地:大阪市北区中之島4丁目)に、2025年からの細胞提供開始を目指すmy iPSプロジェクトの拠点施設を置くことを決定しました。本件に関し、一般財団法人未来医療推進機構と定期建物賃貸借予約契約を締結しましたので、ここにお知らせいたします。

1.内容

 当財団は、2020年4月に京都大学iPS細胞研究所(以下CiRA)から一部の機能を分離して発足しました。拒絶反応の起きにくいドナー(HLAホモを接合体に持つ方)の血液からのiPS細胞の製造・評価・提供、また分化細胞の受託製造や品質評価試験の受託など、iPS細胞の実用化に関する様々な事業を行っています。拒絶反応の起きにくいドナーの血液から作製したiPS細胞は、日本人の約40%の方のHLA型をカバーしています。また、残り60%の日本人および世界の大半をカバーするため、HLAにゲノム編集を施したiPS細胞ストックの準備も進めており、2022年ごろの提供開始を目指しています。
 免疫拒絶を抑制する最善の方法は、患者さん自身の血液からiPS細胞を作製し、自身の治療に適した細胞に分化させて移植する方法です。当財団ではこれをmy iPSプロジェクトと呼び、開発に向けて準備を進めています。開発には十分に作業ができるスペースや機器を設置する場所が必要となるため、この度「未来医療国際拠点」に、その拠点施設を置くことを決定いたしました。
 同施設では、一般の方や寄付者の方、研究機関等からの見学者の受け入れも行えるよう、見学ルートの整備も検討しています。iPS細胞に関して多くの方に関心を持ち学んでいただける場となることはもちろん、将来研究者を目指す若者への情報発信の場となることも期待しています。

2.経緯・背景

 当財団では現在、iPS細胞を手作業により数名で製造しています。製造内容にもよりますが、1人のドナーから採血をしiPS細胞を製造、品質評価まで完了させるには1年弱の時間と数千万円の費用がかかります。my iPSプロジェクトでは、iPS細胞を利用した医療を、多くの方が適切な価格で受けることができるように、年間1,000人分のiPS細胞を自動培養し、1人分を100万円で提供することを目指しています。現在当財団はCiRAの建物内に位置していますが、my iPSプロジェクトを開始するにあたり必要な装置などを設置するには、これまで以上のスペースを確保することが必要となります。
 当財団では事業開始直後から1年あまりをかけて候補地を検討してきました。その結果、以下の点から、この度の上記の契約締結に至りました。
・再生医療をはじめとし、今後の医療技術発展をけん引する組織や機関が集う拠点施設である。
・施設面積、構造・設備、管理環境など、再生医療用の製造施設として、必要とする機能が適切である。
・計画地から徒歩5分の場所に駅が整備される予定となっているなど交通の利便性が高い。

3.これまでと今後の流れ

1)2020年6月17日:
柳井正様(株式会社ファーストリテイリング代表取締役会⻑兼社⻑)によるご寄付の決定・合意

 柳井正様より、2021年度から9年間、毎年5億円を当財団のmy iPSプロジェクトのために
 ご寄付いただけることが決まり、合意しました。
 《詳細はこちら
2)2021年4月14日:柳井正様より当財団への1回目のご寄付(5億円)
3)2021年6月30日:定期建物賃貸借予約契約締結(現在)
4)2024年1月頃:未来医療国際拠点 施設竣工予定
5)2024年春:未来医療国際拠点 施設開業予定
6)2025年4月ごろまでに:当財団施設利用開始予定

4.施設概要

所在地 :大阪市北区中之島4丁目32-12内
アクセス:
・京阪中之島線「中之島」駅、「渡辺橋」駅 徒歩5分
・地下鉄四つ橋線「肥後橋」駅 徒歩10 分
・JR大阪環状線「福島」駅、東西線「新福島」駅徒歩10分
敷地面積 :8,600 m2
延床面積 :約57,000 m2
構造・規模:S造(鉄骨造)・地上17階建
表彰状

5.公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団(CiRA_F)について

 当財団は、最適なiPS細胞技術を良心的な価格で届けることを理念として掲げ、国立大学法人京都大学から一部の機能を分離して2020年4月に活動を開始した公益財団法人です。CiRAが2013年度から実施してきた再生医療用iPS細胞ストックプロジェクトについて、事業譲渡を受け、引き続き推進しています。このプロジェクトでは、HLA(ヒト白血球型抗原)型を、ホモ接合体(免疫拒絶反応が起きにくい組み合わせ)で持つ健康なドナーからiPS細胞を作製し、あらかじめ様々な品質評価を行った上で、再生医療に使用可能と判断できるiPS細胞株をアカデミア・企業等の皆様に提供しています。当財団は、iPS細胞を用いた製品の製造、品質評価、保管等の受託や、製造に関するSOP(標準作業手順書)の公開等に取り組み、再生医療の実用化に貢献します。

iPS細胞ストックに関するお問い合わせ先

公益財団法人 京都大学iPS細胞研究財団(CiRA_F)
広報室 中上依美里(なかうえ えみり)
TEL: 075-761-3357
Email: contact*cira-foundation.or.jp お手数ですがメール送信の際 * を@に変えてください。

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