お知らせiPS細胞ストックに関する海外での薬事審査の進捗状況

2022.06.27
研究活動

海外での薬事審査の進捗状況につきまして


「パーキンソン病を対象としたiPS細胞ストック由来ドパミン神経前駆細胞の臨床試験においては、QHJIドナー由来のiPS細胞は、FDAが要求するドナー適格性を満たす」との回答が、FDAより得られました。


背景

当財団がiPS細胞ストックを提供している住友ファーマ株式会社様が、パーキンソン病を対象としたiPS細胞ストック由来のドパミン神経前駆細胞の臨床試験を米国で開始するために、FDAと協議され、当財団も提供元として協力して参りました。

協議の過程で、iPS細胞の元となる血液を提供いただいたドナー(ドナーID:QHJI)の適格性に関して、日本の規制とFDAの規制に相違があり、FDAのガイダンス(21 CFR PRAT1271 Subpart C‐Donor Eligibility)に従った方法で実施されていない(問診表の違い、一部の検査項目の欠落、検査におけるFDA承認キットの非使用など)ため、ドナーに再問診するとともに、再採血・再検査することを強く推奨されました。

FDAからのこの要求に対して、当財団が住友ファーマ株式会社様と共同で対応を行った結果、「パーキンソン病を対象としたiPS細胞ストック由来ドパミン神経前駆細胞の臨床試験においては、QHJIドナー由来のiPS細胞は、FDAが要求するドナー適格性を満たす」との回答が、2022年4月29日付でFDAより得られました。


当財団のiPS細胞ストックにつきましては、こちらをご確認ください。