成人の心筋細胞はほとんど増殖せず、心筋梗塞やウイルス感染などで心筋細胞が減少した部分は自然には回復しません。大きく減少すると、心臓の機能が低下した状態（心不全）になってしまいます。ドナー不足で多くの患者は心臓移植を受けられませんが、iPS細胞ならこの問題を解決できる可能性があります。

iPS細胞から作った心臓や血管の細胞とバイオマテリアルで構成された円盤（IHJ-301）を心臓に貼ることで心臓の機能を改善する治療法を確立し、心臓移植をしなくても患者の命を救える社会の実現を目指しています。

この治療法の臨床研究の計画が2020年4月に京都大学の特定認定再生医療等委員会に承認されました。