iHeart Japan株式会社はヒトiPS細胞から三次元的な心臓の組織のようなものを作って、それを重い心臓病の患者さんの心臓に移植することによって、心臓再生の新しい治療を生み出そう。
それを製品にして、たくさんの人に使ってもらえるようにしよう。としている会社です。
私は大学で、20年にわたる研究をもとにその技術の基盤づくりをしてきました。
私がまだ研修医のころですが、拡張型心筋症という重い心臓病で入院している大学生の男の子がいました。
1日中ベッドから動けず、トイレに車いすで連れて行ってもらう、ただそれだけの事で、まるで全力疾走でもしたかのように息も絶え絶えになっていました。
恐らくは、もう自分は死ぬんじゃないか、という不安や恐怖や絶望に苛まれていたのではないか、と思います。
その当時には、心臓移植を待つ以外、選択肢はなく、私たちには何もできませんでしたが、今は違います。
この、私たちの新しい治療で、彼が味わっていたかもしれない絶望や恐怖を和らげることができるかもしれません。
少しでもそうした方々の救いになるのであれば、それは本当にこの上ない喜びです。
iPS細胞から分化させた心臓や血管の細胞を利用して、心不全を治療する再生医療等製品を開発しています。再生医療の実現によって心臓移植をしなくても患者さんを助けられる社会を作ることが目標です。