医療、あるいは医学というものは、先人の知恵と努力の積み重ねで、これまで大きく進歩してまいりました。

しかし、それでも世界には、まだまだ今の薬で治せない病気であったり、今の手術で治せない病気であったりといったものが数多く残っているのが現状です。

我々は、再生医療、あるいは細胞治療というこれまでの医学の歴史にない革新的な治療法を用いて全世界のこうした病気で苦しんでいる人々に健康と、福祉で貢献したいという風に考えています。

私はもともと眼科医でしたので、iPS細胞を用いた角膜の新しい再生医療というものの開発に現在は取り組んでいます。

角膜移植はまだ全世界ですべての人に行われるほど、広まっている治療ではありません。

そこで、我々はiPS細胞から角膜の細胞を製造して、全世界の患者さんにこの細胞を用いた治療を広めたいというふうに考えています。