2008年6月、当時のiPS細胞研究センターに知的財産の担当者として着任しました。

着任したころは基礎研究が花盛りでしたが、その後臨床応用へとiPS細胞の再生医療が進んでいく中で、この組織の中心で関わらせていただけたことは私の人生の中で何物にも代えがたい幸せだったと、本当にありがたく、たくさんの人に感謝をしております。

この13年間私の背中を押し続けてくれたのは、2008年当時山中先生が仰ったこの言葉です。

私たちは毎日当たり前のように仕事をしたり、友達と喋ったり、ご飯を食べたりしていますが、こうしている間も毎日苦しんでおられる患者さんは多くおられます。

iPS細胞技術を当たり前の医療にしていくためにはそれぞれがバラバラで取り組むのではなく、みんなで一体となって取り組んでいく必要があると、ここ数年強く思うようになりました。

医療として定着させる日が来るまで私共財団の100名の職員、そして1000人以上のたくさんの研究者や企業の皆さまとご一緒に頑張らせていただきたいと思います。