元々製薬企業で、医薬品の製造に関する研究を行っていました。
現在は、財団でmy iPSに関する研究開発を行っています。
これまでiPS細胞は、熟練した研究者が手作業で培養していました。
これでは扱える細胞の数も限界がありますし、手作業がゆえのバラつきも生じます。
今行っている研究では、すべての作業を自動で行える装置の開発を行っていますが、人がやるように、細胞の様子を見ながら培養するというのを装置で自動で行うにはまだまだ困難です。
iPS細胞を用いた再生医療は、これまでの薬では治療できなかった病気やケガに対して根治治療の可能性がある夢の技術です。
この夢の技術を実現するための研究ですので、大変やりがいのある仕事です。
一方で、一日も早い実用化が望まれていますし、そういった重圧、緊張感もあります。
もちろん、私一人でできることには限界があります。
ですので、私の役割は仲間を増やすこと。この難しい研究・技術開発を進めるためには多くの方々のご協力が必要です。
他の人につないでいく、広げていくことが重要だと思っています。
そのためには、今我々が何をしているのか、何が必要で、課題やニーズは何なのか、こういった情報発信に努めています。
京都大学がiPS細胞研究所から一部の機能を分離して設立した公益財団法人です。最適なiPS細胞技術を良心的な価格で届けることを理念として掲げ、iPS細胞の製造や保管、品質評価などの技術を産業界へと橋渡しする役割を担っています。