新たなiPS細胞研究に対する米ブラックストーン 最高経営責任者
シュワルツマン氏のご寄付について
寄付関連
東京– 2025年10月15日 – 公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団(以下、「iPS財団」)は、
ブラックストーン会長、最高経営責任者 兼 共同創業者のスティーブン・シュワルツマン氏より賜る
ご寄付をもとに、がん治療を中心とするiPS細胞技術の活用に向けた新たな研究プロジェクトを
開始することを発表しました。
iPS財団は、iPS細胞を用いた再生医療の臨床応用に向けた研究・技術開発を行っています。
今回のご寄付により、iPS細胞の応用が期待されている分野において、次の3つのプロジェクトを開始いたします。
- iPS財団×CiRA*¹によるmy iPS細胞由来のT細胞を用いた固形がん治療の開発プロジェクト
- iPS財団×CiRAによるmy iPS細胞由来のマクロファージを用いた小児がん治療の開発プロジェクト
- iPS財団による新たなゲノム編集iPS細胞ストックの製造プロジェクト
シュワルツマン氏からは2025年度~2027年度にかけて、約3.8億円(250万ドル)をご寄付いただく予定です。
なお、2028年度以降は、プロジェクトの進捗に応じて、同氏から追加のご寄付が予定されています。
ブラックストーン 会長兼CEO 共同創業者 スティーブン ・シュワルツマン氏は、次のように述べています。
「山中伸弥氏が率いる日本のiPS細胞研究におけるリーダーシップによって、がん治療や再生医療の
新たな可能性が広がり続けています。山中氏の研究は世界中の患者に大きな希望をもたらしており、
本寄付を通じて、この画期的な研究を支援できることを光栄に思います。医療の飛躍的進歩に貢献し
続ける山中氏と科学者の皆さまの献身に、心から敬意を表します。」
シュワルツマン氏はこれまで、オックスフォード大学(英国)、マサチューセッツ工科大学(米国)、
イェール大学(米国)などの主要大学への寄付のほか、中国・北京の清華大学における
シュワルツマン・スカラーズも設立するなど、世界中で慈善活動に注力しています。
iPS財団 理事長 山中伸弥は、次のように述べています。
「来年はマウスiPS細胞論文発表から20年の節目を迎えます。現在、世界中の研究施設や製薬会社が
iPS細胞を用いた様々な疾患の治療法に関する研究を進めています。この度、本研究の実用化を推進
するiPS財団に対する、シュワルツマン氏の多大なご支援に心より感謝申し上げます。iPS細胞の実用化
への強いご期待を感じており、当財団一同、身が引き締まる思いです。今後も、iPS財団はCiRA と緊密
に連携し、iPS細胞の安全かつ効果的な医療応用の早期実現に向けて、尽力してまいります。」
本寄付は、iPS細胞を用いたがんなどの難病治療の深化と進展を目指す、日本の世界最先端研究を
支援するものです。日本で創出されたiPS細胞技術は、卓越した科学と人間的配慮を融合させ、
個別化医療と再生医療の新たな可能性を切り開いています。臨床応用は開発段階にあり、
一部の先駆的な企業から今年、複数の製品の承認申請が行われています。
シュワルツマン氏は、世界最大級のオルタナティブ投資会社であるブラックストーンの会長、
最高経営責任者(CEO)兼共同創業者です。ブラックストーンは1987年より日本市場で活動しており、
国内における投資を行うほか、国内機関投資家や個人投資家向けのファンド運用も手掛けています。
*¹ CiRA・・・京都大学iPS細胞研究所
本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先
公益財団法人 京都大学iPS細胞研究財団広報グループ
media*cira-foundation.or.jp
ブラックストーン広報部
サンチャンタ真理子
mariko.sanchanta*blackstone.com
(お手数をおかけしますが、*を@に変えてください)