iPS細胞を浮遊培養で樹立・大量培養 -突発的分化を防ぐ化合物を見つけ、安定した生産手法を確立-
研究活動
理化学研究所バイオリソース研究センターiPS細胞高次特性解析開発チームの林洋平チームリーダー、髙﨑真美開発研究員、株式会社カネカ再生・細胞医療研究所、公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団の研究開発センターらの共同研究グループは、iPS細胞の樹立から、大量培養までを浮遊培養で一貫して行うことに成功し、11月12日(日本時間)、本研究成果がオープンアクセス誌「eLife」に掲載されました。
現在、iPS細胞の作製は、培養皿に接着させて手作業で行うことが主流ですが、作業時間やコストがかかる点が課題となっています。iPS細胞を培地の中で浮遊させ、より多くの細胞を一度に培養する本技術が確立されたことは、iPS細胞を用いた再生医療の実用化における課題解決の大きな一歩につながると期待されます。
当財団は、研究の一部に使用されたiPS細胞ストックの提供、浮遊培養されたiPS細胞の品質評価等を担当しました。
プレスリリース 「iPS細胞を浮遊培養で樹立・大量培養 -突発的分化を防ぐ化合物を見つけ、安定した生産手法を確立-」
プレスリリース解説動画
引き続き、iPS細胞を用いて再生医療の研究開発を推進している研究機関、企業を支援し、iPS細胞の実用化に貢献してまいります。