HLAゲノム編集iPS細胞ストック（ゲノム編集株）
ゲノム編集技術を用いて拒絶反応のリスクを小さくしたiPS細胞です。
当財団のHLAホモiPS細胞ストックにゲノム編集を施し、HLA-A、HLA-B、CⅡTAをノックアウトしたiPS細胞を製造し、品質評価した上で保管しています。
HLAゲノム編集iPS細胞ストックについて
利点
HLA-CおよびHLA-E等を残すことにより、本細胞をもとに移植用細胞が製造された場合、キラーT細胞やヘルパーT細胞だけでなく、NK細胞を介した拒絶反応のリスクを小さくすることが期待できます。
CRISPR-Cas9ゲノム編集技術を用いて、HLA-A遺伝子、HLA-B遺伝子及び、HLA-クラスIIの発現に重要なCIITA遺伝子をなくしたノックアウトしたiPS細胞株です。
課題
全ての拒絶反応を回避できない可能性があります。
ゲノム編集技術を用いた臨床応用例は国内で先例がなく、細胞の安全性や品質について確認する必要があります。
用語解説
HLA：ヒト白血球型抗原（Human Leukocyte Antigen; HLA）。ヒトの細胞で自己かそうではないかを見分ける目印のようなタンパク質の総称です。
白血球以外にも様々な細胞で存在しており、組み合わせは数万通りにもなります。
大きくクラスⅠ、クラスⅡに分けられ、特にクラスIにあるHLA-A、HLA-B、HLA-Cは細胞を移植したときの拒絶反応に大きく影響します。
提供しているHLAゲノム編集iPS細胞ストック一覧
臨床用株
| 対象 | 価格（税抜） |
|---|---|
| 営利機関 | 20万円／本 |
| 非営利機関 | 無償 |
- ※配送に係る費用は別途ご負担いただきます。
- ※本ゲノム編集iPSは、研究（非臨床）用で使用申請いただいた場合も臨床グレードと同じ株を提供いたします。ただし、ラボで拡大培養をされる場合、ヒトには投与できません。
- ※iPS細胞ストック使用にあたっては、ストック委員会の承認が必要です。
| ドナーID | ノック アウト |
クローンID |
|---|---|---|
| QHJI | ◯ | (409) QHJI14s04-AB II-KO-03 |
| QHJI | ◯ | (410) QHJI14s04-AB II-KO-11 |
| QHJI | ◯ | (411) QHJI14s04-AB II-KO-12
|
上記の臨床用のゲノム編集iPS細胞ストックは研究用でも提供できますので、目的を問わず本臨床用株の使用を推奨しますが、開発当初に以下の研究用の
ゲノム編集iPS細胞ストックも作製しており提供は可能です。
（ただし、元のストックは同じでも臨床用株と研究用株とではゲノム編集作業を含む製造プロセスは全く別のものになりますのでご留意ください。）
研究用株
| 対象 | 価格（税抜） |
|---|---|
| 営利機関 | 10万円／本 |
| 非営利機関 | 無償 |
- ※配送に係る費用は別途ご負担いただきます。
- ※iPS細胞ストック使用にあたっては、ストック委員会の承認が必要です。
| ドナーID | ノック アウト |
クローンID |
|---|---|---|
| DRXT | × | (401) Ff-XT28s05-cont |
| ○ | (402) Ff-XT28s05-ABo_To |
|
| QHJI | ◯ | (403) Ff-I01s04-AB II-KO-16 |
| ○ | (404) Ff-I01s04-AB II-KO-50 |
|
| ○ | (405) Ff-I01s04-AB II-KO-54 |
|
| ○ | (406) Ff-I14s04-AB II-KO-7 |
|
| ○ | (407) Ff-I14s04-AB II-KO-13 |
|
| ○ | (408) Ff-I14s04-AB II-KO-24 |